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被害者と被疑者と容疑者と加害者と男性と女性と男と女

気になったのがこのニュース。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080930-00000111-san-soci

男は、この直前に自分の姉が男性に胸を触られるなど痴漢されたとして呼び止めたという。同署は傷害致死容疑で詳しく事情を聴いている。

 男は自転車を止めようとしたが、男性がそのまま走り去ろうとしたため、「止まれ」と言いながら跳びげりしたという。

で、「男性」と「男」ってややこしいよね。この場合はとくに、と、気になった事をブコメにそのまま書いたのです。
はてなブックマーク - 「姉に痴漢」と男性けられ死亡 豊中(産経新聞) - Yahoo!ニュース そしたら、いっぱいスターされてしまいました。

なので、調べてみたら意外とすぐ見つかった。なんとこの使い分けが、SMAP稲垣メンバーとかと関係があるらしいと知ってビックリ。また、なんとなくだけど、「男」はぞんざいな感じがして「男性」が丁寧な感じがするのもついでにわかっておいしかった。教えてgoo が役に立った。がんばれはてな人力検索。

その内容ですが、引用します。

2007/3/25付の朝日新聞『ことば談話室』に、こんな見出しの記事がありました。

  「女性」と「女」 新聞での使い分け最近

新聞で被害者は「男性」「女性」、容疑者は「男」「女」と使い分けるのは、80年代後半に容疑者を呼び捨てにしないよう改めた頃からの傾向だそうです。それ以前は容疑者も被害者も、匿名の場合はたんに「男/女」がふつうでした。
もともと、ANo.4さんの回答にも紹介されている通り「男性/女性」は尊称ではなく、「男/女」も卑称ではなかったわけです。
それが今では、「男性/女性」と「男/女」を使い分けるのが一般的になっています。実名の事件報道でも呼び捨てを避けるために「(SMAPの)稲垣メンバー」「(吉本の)島田紳介タレント」といった苦し紛れ(?)の表現がしばしば話題になりました。

そういう変化が、「男性/女性」が尊称・ていねいな表現、「男/女」が卑称・ぞんざいな表現、という印象を受けるようにった理由の一つだと思います。

前記の『ことば談話室』の記事は、現在の「男性/女性」という言葉が明治以降の新しい表現であることを指摘して、『近代市民としての「男性」「女性」。これに比べ古典的な「男」「女」は、衣を脱いだ生々しさが感じられる。』と結んでいます。

なお、大野晋大岡信・丸谷 才一・井上ひさし著『日本語相談』は、週刊朝日の連載記事(1986/8〜1992/5)を単行本化したものです。その後、回答者別に再編した単行本が出て、さらに朝日文芸文庫から出ています。文庫版は今でも大型書店には並んでいます。

どちらかというと、機能優先というか、分かりやすさから定着したみたいですね。ちょいとすっきり。