バトルよりもスゴいと思う冨樫先生の、てんで性悪ハッピーエンドラブストーリーみたいのが読めるのはしあわせ
※ こんなブログでも心がけてることは3つくらいありまして、なるべく、ネタバレを書かないようにというのがそのひとつですが、今回は珍しく少しだけネタバレを含みます。冨樫先生の作品の方がこのエントリより53万倍くらい面白いので、冨樫の漫画読んでからにしてくださいね。
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さて、ここから本題
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※ こんなブログでも心がけてることは3つくらいありまして、なるべく、ネタバレを書かないようにというのがそのひとつですが、今回は珍しくネタバレを含みます。冨樫先生の作品の方がこのエントリより53万倍くらい面白いので、ハンタとゆうはくとレベルEの漫画読んでからにしてくださいね。
ここから本当に内容について書くよ。
冨樫ときたら、今ジャンプで連載してるもののなかでは、休載もいれれば…の話ですが、ハンタとスラムダンク第2部…? があるなら、完全にツートップだと思います。私は。
他にもいろんな説があるとは思いますが、昔の週刊少年ジャンプはいやはやすごかったですね。マガジンはなんとなく、ヤンキーツッパリ珍走団をへて、そのままヤンマガで本格的なワルみたいな流れが確立されてました。ですが、ジャンプはそのままヤングな方にいかず、大の大人から子どもまでいいだけ週刊少年ジャンプだったという、ほんと、とんでもない時代でした。大人も子どもも本当に週刊少年ジャンプ読んでた時代があって、その頃大人になっても少年ジャンプ読んでた人等が、いまゆとり新入社員をいびってるとかもヘンな話だなとか思います。カイジがヤンマガで連載500回をこう、おせっくすとかを書かずに迎えたとかすごいみたいな内容もありましたが、500回とか600万部とかはやっぱりすごいですね。
と、まあ、これだけあれば、以降でいよいよ書いても大丈夫でしょう...。
レベルEが1番好きだけど、そこにはない、あの、ざわざわするようなバトル感はすごい。すごいけど
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もちろん、設定作りとか世界観というか世界「感」という方に、もはや近いかもしれないあのあたり。連射は高等技術とか、念にまつわるエトセトラとかは、本当にスゴいし、バトルもなんかドキドキワクワク感があります。同時に休載か...みたいなスリルも、まあw。ハンタの突然休載と、ベルセルクの物語と戦う、作者そして俺たちの寿命とか壮絶なバトルです。
で、さておき、冨樫作中でバトルしてる部分って、実は、その前後の物語の構成とか、誰か主要キャラが突然うっかり死んだり戦闘不能になるかもみたいなところが面白い*1のだけど、こう主人公チームのテンプレ(クラピカ蔵馬とキルア飛影とレオリオ桑原とゴン助みたいな)が既にできてるように、戦闘のときもなんか冨樫テンプレみたいなのがあって…
「無敵で強そうっぽい能書きたれながら技名を叫んで向かってくるような敵キャラは、だいたい即死する」みたいところとか、そういうのは、ありますよねw。
あと、そのドラマチック無双の構成力からなる、突然うっかり死んだり戦闘不能になったりがバトルの方に与える奥行きっていうのが、面白いのだけどたとえば白書では、魔界に行った後で最強を決めるくだりのあたりでは、どうしても使いにくい。へんちくりんバトルだとすでにジョジョという金字塔もある…。
で、なんか、もしかしたら突然死ぬかもとか、捕まらないよなみたいのが容赦なく捕まるとか、そういうヒリヒリした感じが、やっぱり冨樫漫画で戦ってる所のすごいところかなと。ちなみに、それ、なんかとある海賊の漫画はあんまりなくて面白くないと思ったりする。
それで、そんなふうに、死んじまうやつは出したくないってなると、となると漫画の上でも後日談の、大会後、躯様はあんな和気あいあいの大会ではうんぬんが… そのまま当てはまって、なんかどうしてもヒリヒリ感がなくなって、きっと、本人もやる気なくなって、なんかオッサンが優勝してたみたいな流れで、もう終わってた。それはそれで、当時は端折られてたけど、なにがあったか読みたいよなーとか思ったものでした。
だけど今はさ、逆にそこ、なくて良かったのだとも思うんですよね。そんなだるい戦いでS級とーちゃんの友達たくさんでてきてコンニチハしても、それこそなんかワンピースのような状態になってしまいそうだし。
てんで性悪ハッピーエンドとラブストーリーで、その部分としては幽☆遊☆白書の戸愚呂弟と幻海、飛影と躯が好きで、1番好きなのはレベルE
ドラマですけど東京ラブストーリーと踊る大捜査線と世界陸上とパラレルで見ると面白いらしいんですけど、それは多分屈折してる。
懐かしの東京ラブストーリーとか、鈴木保奈美と織田裕二がなんか、しよって言っていたして、そのままきゃっきゃうふふしてなんかそのままきゃっふきゃっふしたら、ただの東京バカップルで、なんでかしらないけどドラマにならない。ドラマってある程度、「成就しない、だけど…。」というのが、必要だったりします。
冒頭でとりあげた2曲、それもきっとしあわせと、誰かの願いが叶うころは、この2曲は、タイトルの時点でなんかもうとんでもなくて、タイトルだけでドラマチックというか、とても含みがあって、「それがきっとしあわせ」とか、「それはきっとしあわせ」とか、「誰かの願いも叶うころ」とかだと、突然にウスラバカみたいになるんですよね。日本のじょしこわい。
で、こう完全にハッピーエンドじゃないんだけど、これで良かったんだなーみたいな、幻海と戸愚呂弟は、まさしくな冨樫節炸裂で、何かのタイミングや歯車がなにか違っていたら、全体的にこんなことにはなってなくて、きっともっとハッピーだったに違いない。っていう、そういう物語なんだけど、だけどそんなとき、誰かの願いが確かに叶ってて、完全にハッピーエンドではないんだけど、それもきっとしあわせとは思えるような結末になってるのが、本当にすごい。
ハンタの30巻の王の話なんかもスケールは大きいけど、そういう。だけど、順番としては、1巡して先祖帰りしてるところもちょっとありますかね。
ハンタを除いた時系列の順番で言うと、
幻海と戸愚呂弟
↓
飛影と躯
↓
レベルEのバカ王子
という順番なんだけど、これは後ろの方がなんか良かったなー...ってなる結末だったりして、それで、そんなわけでレベルEが1番好きなのです。
まず、飛影と躯のエピソードはもう少し前向きな結果に終始しますが、こっちは逆に経過とまだまだいいことがありそうな結末のそれ自体も経過だと思われそうなエンディングが好きです。
躯自体が指摘された強さの源とかは、上記の「それもきっとしあわせ」状態の正反対の呪いと恨みつらみと迷いからはじまってるみたいなところがあって、名前も躯とか象徴的な。だけど、色んな経過があって、そのなかでも石の経過がふるってて好きです。内臓から出た石のおかげですっかり健やかみたいなところがあるわけで。同じく、その石の効果のお世話になったり、あとは、一度へなちょこになったりしたけれど、私は元気です...で、そのあとゴン助やなんかのやりとりのおかげで、そんな不幸な状態からは一皮むけたことで強くなった飛影がやってきて、ハッピーバースデーエンディングですが、飛影自体がもっと良い状態でもっと強くなった躯とちゃんと戦ってみたいし、できれば、ちゃんと勝ちたい。そして、つまらない過去にこだわる必要も無ければ、命のやり取りなしでもドラマチックな決着がつけられることっていうのが、好きです。
それは、そのまま、レベルEの素敵なバカップルエピソードにどこか繋がってたりしてそれが素敵だったりもします。冨樫先生自身、終盤の躯とS級とーちゃんはかなり好きなキャラだったんじゃないかなーとは思ったりはしますよね。黄泉(略
そして、レベルEのバカ王子の件に続くわけです。
これは何か愉快で、予想外のハッピーエンドでめでたしめでたしですよね。で、それが1番好きです。上記の理屈に従えば、それこそただのバカップルみたいになりそうなのに、思いがけず全体的にいい感じになることと、それから、身の回りでもよくあるんだけど、結婚しなさそうな人が、なんかふいっと結婚きめたりすることがあって、それは意外で、自分もどちらかというと全力で意外だね組だったんだけど、なぜか、それはとっても嬉しいなって思ったりすることもあって、
それはきっとしあわせ
それもきっとしあわせ
そういうわけで、王の決着もついて業とか深淵みたいなことの評価も高いわけですが、ひょいっと愉快に予想外なハッピーエンドなレベルEの結婚みたいなのがあったりして、冨樫の漫画においては、それもきっとしあわせ
では、よい休載で、よい人生を。