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第100回 NHK プロフェッショナル仕事の流儀 柳家小三治師匠が良かった。

私は、本当に落語好きというか、正直落語ヲタです。落語ブーム落語ブームと騒がしいですが、NHKらしい浮かれていない番組でよかったですね。

良い番組でした。

番組の構成は、NHKらしい淡々とした構成で、立川談志特集なんかもNHKはなかなか面白い番組にしてくれるのだけど、今回も良かった。
日常と、高座、楽屋と舞台裏、生活と健康について、訥々とまとめる。その中で小さん師匠とのやり取りや、志ん生師匠の思い出。その中で小三治師匠の芸への姿勢と、実演を絡めてさらっとまとめた感じ。
 スタジオで小三治師匠に煙管やそばの芸を見せてもらえていたのが実にうらやましかった。師匠は「俺、あんまり巧くないんだよな..」とやっていたけど、、小三治師匠のそば食いの芸はそれでもうまかった。これは生で見た事無いな...。くそーうらやましいし、けまらしい。でも、あんまりお洒落ではなかったよね。全体の中での部分なので。。
それとあわせて、あとちょっといたずらっぽい表情で「そういう方が江戸前だと思うんですな〜」という感じの小三治師匠の表情や口調がやはり至芸でした。*1

私が小三治師匠を高座で見た記憶を思い出すと、小三治師匠の猫の皿とやかんなめはちょうど池袋で見た。それから、どこかで出来心も見たな。あと小言念仏と大工調べをどこかのホールで。こないだ新宿で青菜を見たな。私も小三治師匠は大ネタや、人情噺よりも、大袈裟じゃない割と普通の噺がいちばん好きだし面白いと思うので、この番組のテーマの「小さく小さく」とか、「笑ってしまうのが芸」というのはすごくすごく同感だった。私が見たなかでは、青菜と猫の皿が思い出に残っております。テレビと落語自体はあまり相性がよくないので、ドキュメント風にまとめたのは良かったと思う。

あとは、舞台裏でかなりリウマチが良くない話題で薬を飲みまくってるシーンは驚いたな。あと、いつも飲んでたのはお茶じゃなくて漢方薬だったのか...。それから、せっかくなのだから扇橋師匠との絡みがあったらよかったよね。。

 それから、終盤の山場は湯のみを出し忘れて前座を叱るシーン。その叱り方( - 別に楽屋で済んでるんだったら師匠を踏んづけたって問題じゃない。お客さんのことを考えなさい) に伝統の格を感じましたね。前座さんはカメラの前で気の毒でしたが...

笑ってるときはやっぱりみんな楽しいよね。そのときのための真剣さや厳しさには迫力があった。

 あと、それから、後期高齢者だ年金だとやかましい。けれども、噺家さんの活躍を見てると、やっぱり長生きっていい事だと身につまされるし、年はとりたくないかもしれないけれど、年を取らないとわからないこととか、出来ない事を見せてくれるので、それがありがたいし、素敵だといつも思います。生涯現役ってやっぱりかっこいいよ。だから寄席が好きなんだろうな。

それから寄席に行ってみようかなというお方。小三治師匠以外にも、今の時代でも、いい噺家はたくさんいます。おすすめはhttp://blog.jvcmusic.co.jp/blog/rakugo/ 登場組は期待には応えてくれるでしょうね。小三治師匠はもちろん、さん喬師匠、権太楼師匠あたりも、とりにくいかもしれませんね。若手だと、ベタですが、喬太郎と三三や左龍あたりはすごく面白い。 今の寄席はちょうど新真打ち襲名披露なんかやってるので、全体的に座がめでたくてよい感じです。

寄席はいいですよ〜。落語は面白いだけじゃない。味のある噺家さんはそれ自体がとても良いですし、色物さんの芸。 そして、色物ときたら...

twitter でなぜか昭和のいるこいるの話題になってウケタ...

なぜか、またtwitter で こないだのニコタマBBQ(id:takerunba id:minechi_n id:crystaline)勢と、歌舞伎, 落語, 伝統芸能、そして昭和のいるこいるで盛り上がってしまいました。はいはいはいへーへーほーほー。まあのいこい師匠は面白いからしょうがないしょうがない。せっかく小三治師匠のいい番組のことを書いてたのにね、でもね面白いからねしょうがないしょうがないね。

なんだか、むさ苦しいエントリになってしまいました。落語や寄席関連で分かる事なら答えられるので、twitter でも、どこでも、お気軽にご質問くださいな。わかる範囲で答えます。

後からもう少し書き足したり修正とかするかも。

*1:ちなみに余談ですが、そば食いは柳家小満ん師匠が、そろばんは柳亭燕路師匠がうまいですね。相撲甚句は市馬師匠がうまいかな。