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みんな大好き bloodthirsty butchers の話です。遅まきながら、見ました。

いろいろな伝説が血みどろで山盛りのバンドです。図らずも伝説のバンドになってしまいました。ブッチャーズについては、何というか、少しだけそこにしか入ってない体に良い成分も入ってるけど、基本的に体に悪いし大体の人にはよくわからない。その代わり時々はそれが必要だけど、説明もしづらいしわかりにくい...けど、一度ちゃんと聞くかちゃんと見るとわかる人にはわかる。あるいはいいタイミングでいい人に教えられるとわかる...みたいな本当に不思議なバンドです。あと、なぜか割と普通の美人のおねーさんがなぜかブッチャーズを好きなことが多いというのは少し面白いです。心の中では。

配られたカードで勝負するしかないというとある犬の名言がありますが、配られたカードがなにこれみたいな大天才である冨樫とか高橋留美子ですら、レオリオクラピカゴンキルアは桑原蔵馬浦飯飛影構成とか踏襲してますし、超偉人高橋留美子ですら基本的にはじれったい構成とかで、そういう、面白さとか創作の工夫というかひらめきというかそういうのは当然として、それはそれとして容赦なく売れるための工夫はするみたいなところはあります。現実的にリアリストで見ると売れてる人とか結果を出した人というのはすべからくそうです。横浜 Fマリノスの監督をやってて連続優勝してW杯で決勝トーナメントまでいったときの岡ちゃんとかもそうですよね。

  • ある程度配られたカードが良くて
  • 創作の上での工夫やひらめきがあって
  • その上で売れるためや結果を出すための工夫もする

みたいなことが大事というのは最近、とくに思います。そして、この各条件が相反するし、相性がも悪いというのが難しいところですね。さらにそれに気がついた上でやりたいかやれるかやるかみたいなところがさらに乗っかってきます。それはそれとして勝手にのっかってくることもありますし、売れるタイミングと時代がずれるみたいなこともありますし、どこかがあまりにも圧倒的な場合には他がどうでも良くてもみたいになることがありますが、これは絵のうまさが全盛期鳥山明とかそういうレベルです。

そこでブッチャーズですが、はっきりいって伝説のバンドですしいくつかの作品やライブはマニアの間では聖典みたいになっています。配られたカードが良いかといったら悪くはないけど決してよくはないというそういう内容だと思います。ドラえもんがもし、ジャイアンスネ夫のび太しかいなかったらそれ誰が読んでも面白いかといったらそうでもないですが、どうしても藤子先生が書きたくて工夫をしまくった結果、ジャイアンが基本的には暴力キャラだけどたまにツンデレして感動巨編になったみたいなときだけ話題になるけど、基本的には万人にはおすすめできないうだうだ話でたまにパンチが炸裂みたいになるだけで、藤子先生の構成力があればどうにかはなるけど、それやっぱりドラえもんほどは売れないみたいになってたと思います。私にとってはブッチャーズはそういう、ドラえもんとかしずかちゃんとかがいなくて、ジャイアンスネ夫のび太だけでどうにかひねり出した伝説みたいなそういう伝説を感じるところがあって、この映画を見ていたらますますそんな感じがしてきました。
ただ、のちに、しずかちゃんというか...あるいは、ドラえもんというか、まさかの新メンバー加入があるわけではあるのですが。そのしずかちゃんかドラえもんかどちらかわかりませんけど。ちなみに、その前の所属のバンドも伝説でそこには転校生みたいな繰り返される諸行無常のび太みたいなのとルードかつ直線的なベースと、バカ太鼓の極北みたいなドラムスがイナザワンテ。なお、ちなみに、ボクっ娘の模様...とか、ある程度公然の秘密にはなってたみたいなところありますけど、いくつか衝撃の事実があったりはしますね。よく考えたら、その二つのバンドで対バンとかもしてたけど、よく考えたらそこののび太ジャイアン感すごい。ど、どうでもよすぎる。

さて、あとは、ブッチャーズの曲とか音ですが、誰でもピート爆弾みたいなスコッチがうまいかといったらそうでもないし、激辛ラーメンが誰が食べても美味しいかといったらそうでもないみたいな、そういうところはあります。でもなんかときどき必要になる人がいる...みたいな、そういうものですね。ここは工夫したというかそれしかできなかったというか、創作の上では唯一無二なところがあります。ブッチャーズの前にも後にもブッチャーズみたいな...は、今後も絶対にないです。伝説になっちゃだめなんだよと言いながら伝説になってしまうというか、伝説というのはいつだってそういう風に思います。

さて、それから、ブッチャーズが売れるための工夫とかについては、ここはもう何というか、圧倒的にダメッ...!!  ざわっ... ぐにゃぁ... くらいでだめで、このあたりは、その新メンバーのインタビューで語られるところがいちばんわかりやすいと思います。

曲については、説明しづらいです。その、私に紹介してくれたおねーさんも、そのときにナンバーガールとか好きだったらブッチャーズとかがやっぱり面白いですよ。なんというか歌がヘタだし、説明しにくいんですけど、聴いてみたら良いように思います。と言われたらその通りでしたので、みなさんもしかるべきひとにしかるべきタイミングで勧められて聴いてみてください。この変な文章なんかをきっかけにはなされない方が良いと思います。気になる人だけちょっと聴いてみてください。たぶん、3月と7,8月あたりと、あとプールサイドと方位と、そのあたり、あとフランジングサンとか、散文とブルースとか聴いてみてだめだったらやめといたらよいと思います。ちょっとこうしてみると、道民気質かわからないけど、夏や太陽を待っているみたいなところあるような気がします。

ちなみに歌がへたというよりかは、曲も声も変すぎて何が正しいかわからないみたいなところで成り立ってるところもあったりするし、途中からはそんなに言われるほど歌下手ではないです。あと私が勝手に決めている驚異的に歌がうまくなったツートップで、片方が New Order で、片方がブッチャーズです。驚異的に歌が上手くなった結果がこれかよみたいなところがみなさんおありかと思いますが、小さな頃から足が速い子が結局オリンピック出られなかったよりも、小さな頃から太っちょで運動苦手だった子が最終的には運動会のリレーの選手みたいな方がドラマもロマンもあるんだよ。みたいな、そういうのはあります。

ブッチャーズを好きなる人については、「つぎのかどを曲がると、あそこにたどりつく、たのんでいないのに、あのかどにたどりつく」みたいなところがあって、ブッチャーズ自身は逆に「君のあとをおいかけ、無心に走る、すべてを今、捨てなきゃいけないの」という葛藤と常にあったみたいなところがあったと思います。

映像とか曲とかドキュメンタリー感とか、普通に完成度が高いです。いつまでもどこか未完成だったソレダケそのままなところがまた、ファンとしてはありがたいところでした。あのライブのハコや部屋や会場中が振動で満たされるような感じではさすがにないですけど、良い感じで聴けます。

あと、見ててちょっと辛いところはありますけど、それも含めてそのままがブッチャーズだと思います。

みんな大好き bloodthirsty butchers の話でした。

関連して、このインタビュー、ちょっと面白いです。蝦名啓太(Discharming man)・吉村秀樹(bloodthirsty butchers) インタビュー - インタビュー : CINRA.NET
あと、こちら
ページが見つかりません。 | Rooftop

では、良い人生を。

KOCORONO

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いろいろなことが割と簡単に、あれから15年とかあれから20年だったりしますね...。