電王戦 Final も終わった今、ボナンザVS勝負脳 ――最強将棋ソフトは人間を超えるか (角川oneテーマ21) 保木邦仁, 渡辺明 を読み返してみると面白いですよ
実はボナンザだけでなく、いろいろなコンピュータソフトと戦って、コンピュータ将棋の本質的な弱点をとらえ、そういうところを突いていったほうが勝ちやすいはずです。人間には到底及ばない、コンピュータ将棋の原理的に不備な点をつかめばいいのです。
-- p.96
という発言が、本書の対談部分にありますが、電王戦 Final は実際そうなりましたね。
それからこの当時から、
おそらくタイトルホルダーの竜王や名人より北陸先端科学技術大学院大学の飯田先生(弘之・プロ棋士六段)にコンピュータが勝つほうがずっと難しいでしょうね。
-- p.97
ということもあって、その辺り考えるとこれまた面白いですね。http://ex.nicovideo.jp/denou/final/watch.html こちらも出揃っていずれも名記事だと思います。安定の先崎九段に、妙に文学的な船江五段の記事がちょっと異彩感が。あとは、内容的には2,4,5局の記事が濃いですね。
さて、このボナンザが振り返ってみると、やっぱり、将棋プログラム側のアプローチの大きな転換点で、そのタイミングの2007年の時点でボナンザと渡辺棋士の対局が実現していたのが面白かったと思います。この模様 BS プレミアムでたまに再放送してますね。凄いやつのところに集まってくるみたいなお話はありますが、将棋連盟はそういうの何かもってますよね。
強いっていうのはなにかは難しいですけれど、ある条件下で極端に弱くなったりするみたいな弱点が、今回の電王戦 Final でいろいろ話題になりましたが、残された面白いテーマはそこなのかなとか思います。
オセロで神の一手みたいなのさすのはもはやプログラムというお話ですから、ある程度はそういう未来はあるのかなと思います。
それはそれとして、将棋指しの人が書いた本が、どれも面白いところがあるので、何と言うか、やっぱり、電子ピアノがあっても、ピアニストが必要みたいに、人がやってるから意味があるみたいなところが、なにかずっとはあるのだと思います。
では、良い人生を。
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