"「『あまえる』ということについて」を読んで"を読んで, 読んだ.
id:mellowmymind のエントリーをよんで, "日本語ということば"を読みました.
ゴーシュの件の続きです.
帰りがけに江別市の情報図書館にいって
「日本語ということば」を借りてきて一気に読みました.
オムニバスというかコンピレーションの短編集になっていて
割とさくさく読めます.
児童コーナーにありましたが
おとながよんだ方が面白い短編ばかりです.
なるべくネタバレなしに一行程度感想を織り交ぜつつ..
私の口の中のアイウエオ - 橋本治
- 一番正しいクレームのつけ方は「我々とは違って下品だ」
という表現のくだりがとってもよかった.
表現の仕方としていろいろ知っておくことと
コンテクストで使い分けができること.
どれを好んで使うかを選ぶこととかこそが
感性とか知性であって,
ただそれを間違った日本語というのはよくないのだよね..
と, 思った.
ウナギ文の大研究 - 丸谷才一
- 恥ずかしながら"ウナギ文"ってだけでわからなかった
私はまだまだ修行がたりません.
でも, あーあれか!!ってなる人もいると思います.
あとね "が" のところが面白いです.
"が"が未知との遭遇でした.
あとウナギだから成立し得たってお茶目な考察もよかったです.
たしかに合格が決まった日にうなぎたべたしね(笑)
「元祖ゴキブリラーメン」考 - 千野 栄一
- 「元祖ゴキブリラーメンというラーメンは何故に存在しないかを
言語学的に説明せよ」という大学の試験問題の紹介による
導入から始まりますが....これも面白かったです.
ヒントは 元祖x(ゴキブリ+ラーメン) かしら...??
会話の名文II - 鴨下信一- 表現者は自分の得意技を活かそう. と.
私立向田図書館 - 久世光彦
- 向田さんとのやりとりがちょっとうらやましくて
おしゃれでかっこ良かったんだな..と
いまこういう世の中になったのだから,
この物知り+αのお茶目さってもっと目標にしたほうが
良いのだなと思った.
市街魔術師の肖像 - 寺山修司
- 寺山修司は月に手で触ることができたのかもしれない.
長生きできなさそうなちょっと図抜けた才能の持ち主なのは
もう端々に漂ってた..
# 落語協会の柳家小満ん師匠のPRビデオが参考になるかも..
# 落語協会のビデオPR面白いのが多いです.
# 小満ん師匠のそば食いの芸は思わず場内から拍手がでたのが懐かしい
## タイガーアンドドラゴンで下地を作って
## 国分の落語映画がまたきっかけをつくって
## 落語ブーム時間の問題だと思う..
「あまえる」ということについて - 中村咲紀
- これはすごくいいおはなしだった... 先生, おかあさんを含めてね.
ちょっとサン=テックスの星の王子さまや人間の土地のような
ところがあって好みでした.
インチキくさい鏡の法則とはちがう誇りがあります...
なんか知ったかでぐちゃぐちゃいう売れてる売れないババア(笑)は健在だけど..
関係に基づくその真逆の解がここにはあります.
# 亀仙人のねーちゃんの占いババはかっこいい.
(ある程度幸せな状態なのにちょっとヒネてたこども経験が
あるなら読むといいと思います.ちょっと軽くなります.)
id:muffdiving氏が鏡の法則を論理的に切るところもよかったらご覧あれ.
# ご覧の通り私はけっこーめでたいです