異端な幸福のメディア転換と深夜アニメの至福感 - スケアクロウマン
元々は絵本「SCARECROWMAN」だったみたいで、こちらも魅力的なのですが...
- 作者: プレイセットプロダクツ
- 出版社/メーカー: ゴマブックス
- 発売日: 2006/02/21
- メディア: 大型本
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(C)play set products / スケアクロウマン製作委員会
そもそも、原作が漫画だったりべつに小説であるものを別のメディア化するのはひどい結果になることが多いと思っています。漫画原作の民放ドラマとか何なの?とか思っているところもあります。
けれども、
は、実に素晴らしいと思う。
なので、絵本をフル3DCGアニメにってまあ話題作りだろと思ってて、油断してたのだけど想像よりもだいぶよかったのですよ。
私の職場の近所にもあるネオユニバースやLOMOとのコラボ企画(参考:http://www.playsetproducts.net/pspblog/)なんかもぞくぞく出ていて、これは驚いたけど、その気持ちはちょっとわかったかな、と。キャラとデザインがそういうことを考えさせたくなっちゃう空気でできてるところがある。おもちゃドクターも納得いくし。
で、CGですが、PIXAR の最近の作品がPS3くらいの破壊力があるとしたら、スケアクロウマンの3DCGのクオリティはぱっと見でPSくらいのレベルなところがあります。
あるんだけど、逆にそれが功を奏していて面白い。スケアクロウマンの雰囲気とちょっとチープなハイテクアニメが世界観にあってるなと思って楽しかった。
昔の、プレイステーション初期くらい、ジャンピングジャックフラッシュって面白かったけどさ、あれとかをちょっと思い出す感じ。時代のはざま的というか、中村一義言うところのERA的な雰囲気がかえってあるなと。今あるモノや好きなもので、スタッフの工夫で、面白いものつくろう感が前向きに感じられてすきだった。
それとあわせて、、個人的にちょっと苦手だった事を書くと...、完全に好みの問題ですが、ナレーターとスケアクロウマンの声がすこし苦手だった。あと、スケアクロウマンの名前が長いかな。。。
これはおまけだけど、ごくごく個人的には、できるかなのノッポさんののりでスケアクロウマンがひと言もしゃべらなかったら面白かったかなとは思った。
で、まあ、声とか少し、気になったのだけど、かなり面白かったんだ。
まずキャラが立ってる。
かかしだからw、というわけではないのだけどキャラが立ってますw
スケアクロウマンよりも、むしろ回りのキャラがよくって、第2話からレギュラーになるとあるキャラと、
↓この子がストーリーを含めてちょっとよかった。
(C)play set products / スケアクロウマン製作委員会
このちょっとゆるくてへんでポップなキャラと、この3DCGのバランスがすごくよいです。
そして、ストーリーがこってる
第1話はほとんど導入と紹介だけど、第2話と第3話はかなりよかった。よかった。意外と現実は残酷なんだけど、切なくて、けど、明るいストーリーがきちんと立っていて良かったかな、と。
それから、壊れたからって捨てるんじゃなくて「直す」のっていいことだ。
直すのを通じてものを大切にしようっていうのは、もちろんテーマとしてあるのだけど、そこから必ず一歩, 二歩進んだテーマを見せてくれるところがちょっとあって、そこがまた気に入りました。いいものを長く使うのは美徳だし、そのほうがおしゃれだとおもうのです。
これ、アメリカなんかでも気に入られるんじゃないかな... とかは思った。ときどき示唆的なあたり。特に。
現在地域によっては絶賛放送中です: スケアクロウマン | SCARECROWMAN THE ANIMATION
確かに、ちょっと大人が深夜に見るちょっと変わったアニメとしてはけっこうおすすめだと思う。
エヴァやガンダムはもちろんすごいし、ハルヒや、電脳コイルなんかは強烈だけどさ、大人の動く絵本として、まったり夜中に見るのは面白いと思います。1話でやめたらもったいない。です。ちょっとRPGのゲームやってるような感触があって好き。
「スケアクロウマン」公式サイトはこちらから http://scarecrowman.net。
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この作品はもっと評価されても良いかな。と思ったさ。