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2015年に読んで印象的だった本を3冊+1

今年もあんまり本を読んだわけではないのですが、いくつか今年読んで印象に残っているものを。ちなみに刊行が2015年とかではなくて、私が2015年に読んだという基準で、完全に私の独断と偏見で偏愛です。

第1位は 服部正也 (著) 「ルワンダ中央銀行総裁日記 増補版」

服部正也 (著) 「ルワンダ中央銀行総裁日記 増補版」が素晴らしかったです - くるえるはてなくしょん シルバーウィークにもいいことはあるんだ!! みたいな展開でしたが、この本がいちばん印象的でした。立派な人とか語り継がれる大物、本当の大物とか、こういう雰囲気があるかなと思います。厳格であることとカジュアルであることとを使い分けたり、なかなかやるのが難しい普通のことを普通にやったこととか、気の持ち用とか、素晴らしい仕事感と同時に、ソリッドな文章なのになぜか少しだけ漂う発展途上に未来文明を持ち込んだリアルラノベ感みたいなのがありまして、その後、おもしろうてやがてかなしきってレベルじゃねーぞくらいのところまで行ってしまうその後のお話と、出来過ぎみたいなところがあるくらいなのですが、事実は小説より奇なりな生成りの物語でした。
立派な仕事のお話とか、普通にちゃんとやることの大切さと難しさとか、先入観の話とか、多方面に渡って示唆に富んでいます。あとときどき出てくる写真がかなりパンチが効いてるというか、本当かよ...みたいな事例がたくさんあって、とにかく面白くてためになって勉強にもなって、良書だと思います。

第2位はおだじまんさんの「友だちリクエストの返事が来ない午後」

こちらについては、わかるわーっていう人と、何言ってだこいつ...となる人ときれいに別れると思います。この本がささるというかひびくというかそういう人は結構居ると思いますし、この本でなんというか、そういうふうに同じ風に考えてくれる人もいるんだな...みたいに、別におだじまんさんが友だちではないですけど、どこかほっとするというか楽になるというか、そういうのが人によってはあると思います。こちらは女性が読んでどう思うかはまったくわかりませんが、一部の少し若くなくなってきた男性で幼少の頃や学生時代からの友人知人なんかがあまりいないタイプの人、とくに学業優秀だったり頭脳明晰だったりしてどこか浮いていて、そのまま地方や地元からふわふわと漂って何となく越境通学したり、進学したり、そういう風なタイプで社交的ではないタイプの、地方の秀才タイプだったみたいな人には、読んで良かった...とか、なるのではないかなと思います。

第3位は群像社さんの大野斉子さんの「シャネルN°5の謎―帝政ロシアの調香師」

シャネルN°5の謎―帝政ロシアの調香師

シャネルN°5の謎―帝政ロシアの調香師

群像社さんの本、話題作以外の本も面白かったですよ。 - くるえるはてなくしょん のときの。
わりとおそロシアみたいな国でこわいみたいなところがあるしウォッカプーチン様、シベリア、KGB とかいろいろこわい印象のあるロシア界隈ですが、一方で大変に美しく荘厳で奇麗なアートを生み出す国でもあったり奥が深いですね。ムラヴィンスキーレニングラードフィルのいくつかの演奏とかも。
そんなロシアが好きな人におすすめみたいな側面がある本です。

+1 はジェーンさんの「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」

どっちにいってもTATTOOありみたいな道 - くるえるはてなくしょん のときの。
こちらは、面白おかしく。そして、生活の仕方とか、お金の使い方とかで、ちょっと愉快な視点のある本だったので。おだじまんさんみたく男性は男性でめんどくさく、ジェーンさん指摘のように女性は女性でめんどくさいみたいな、そういう感じセットでわかるとよいのかなと。まあいずれにせよそんなに若者のための本ではないかもしれませんけれども。めんどくさい感じな状況になっている男子学生の人にはおだじまんさんの本はわりとおすすめかなとか思うのですが、ジェーンさんの本はちょっと説明しにくいかもです。

まとめ

というわけで、もう2週間くらいで2015年も終わるんですよ、驚きですよ。

では、良い人生を。