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Sir Thomas Lipton を伴ったリプトン茶会事件@帝国ホテル (Pen編集部プレゼンツ)


Pen編集部さまからお招き頂きまして、リプトンの紅茶の上位グレードのシリーズ Sir Thomas Lipton とご本人にまつわるエトセトラの発表会、ならびに紅茶にまつわるセミナーを、リプトンのマスターブレンダーの方をお招きして行うということで、9/14 は帝国ホテルにて、お話を伺ってきました。

これは私の個人的な印象なのですが、スペシャルゲストや芸能人とか有名人がカメオ出演的にいらっしゃる!! とか、マスメディア向けのリリースや発表会のついでにブログとか書いてる人とかも呼んでみたみたいなイベントは、私には基本的に面白くないので全部断っていますし、応募もしないです。あと、私がそうなだけなのですけど、どうも結婚式の司会とか、日テレのアナウンサーとか、展示会のコンパニオンみたいな話され方が苦手なのですけど、ああいうのに直撃することがあり...それも辛いので。
イベントに出れたりするだけでうれしいとか、芸能人が生で見られて嬉しいとかそういう方にはよいのかもしれませんが、どっちかというと、クォーターパウンダーの行列に並ぶバイト+α どころか、下手すると−αで、時給がでなくて良くて現物支給みたいな形なことが多く、発表内容自体も別にそれ、ちょっとネットで発表するにしてもマスメディアがやればいいだろみたいなことが多くて、スペシャルゲストがかしゆかさんとかならまだしも、そういうこともないので、とにかく避けてたのですが、紅茶のイベントであることと、帝国ホテルであることということもあり、思い切って伺ってきました。

リプトンとかトワイニングとかの紅茶はそれは超高級品とは違いますが、あのお値段であれだけの内容というのは立派だと思います。あんまりへんな紅茶にあうことってないですし、価格がリーズナブルでクオリティが結構高いというのは、いつだって良いことのように思われます。これはうちの親の受け売りなのですが、「スターバックスがあるおかげでそこらへんとかコンビニのとかでも、とにかく全体的に底上げがなされて壊滅的にまずい珈琲を飲むことがなくなった」ということを良く言うのですが、紅茶の方ではもっとずっと前にそういうことが起こっていたように思います。個人の感想です。

そうそう、先方が、帝国ホテルで Sir Thomas Lipton だと言うなら、こちらは、Sir Adrian Boult、Sir Edward Elgar の Imperial March だ!! しかもイヤホンは KEF だみたいな感じで張り合ってみました。

まずはプレスリリース

12:30から受付開始ということで、12:45 くらいについたのですが、それでもしばらくプレスの方、先に受付しますということで、20分ばかし入り口前でたたされ坊主で待たされたけど別に怒っていません。あと、今回のスペシャルゲストが東儀秀樹さんとのことでしたが、そちらは撮影NGとのことでしたので撮影していません。

冒頭、不思議なビデオだな...と思ったら、





これがご紹介頂けなかったのでお名前を存じませんが、おねーさんがプロジェクタのところで、なんとライブドローイングかつ砂絵で書いていたという...。つかみは OK な内容で、これから物語性の高い商品のプレゼンテーションのときには、あの生砂絵おねーさんにオファーだすというのはありだと思われました。

続いてCEOによる日本語でのスピーチ...


帝国ホテルとリプトンが125周年つながりだったそうです。

Sir Thomas Lipton の、エピソードを交えて、商品コンセプトの紹介が元島さまから。




世界に10人くらいしかいない、マスターブレンダー江間さんから今回の紅茶の紹介





と、高品質と安定の両立みたいなところが、目指されているところで、それがどう実現されているかの芯の強さみたいなところが感じられて良かったです。

お試し用に Sir Thomas Lipton シリーズから クオリティダージリン と、主に、アッサム リーフティーをベースにブレンドしたものをそれぞれ頂きまして、いずれも安定のクオリティでした。

こちらがダージリン

やはり驚きの!! というよりは安定感を感じましたね...。

以前、上林春松本店さんの綾鷹のイベントでもありましたが、お茶については、ワインのヴィンテージのように、この年はこうだったけど、あの年はああだったみたいな違いがあるのはちょっと好ましくなくて、毎年ちょっとずつ違ってもなるべく同じ印象にまとめられる工夫が必要で、リプトンのパッケージなんかはやはり驚きよりも落ち着きを重視されていると思います。

さて、リプトン公式ストアリプトン公式ストアが楽天にあり、オリジナルシリーズ、プロフェッショナルシリーズ、さらなる愛好家向けのセレクテッドシリーズさらには業務用 に至るまで、いろいろ選べます。お得感が高いのはやっぱりアッサムかなとか思うので、アッサムCTC やアッサム シュープリームをちょっと試してみて、その後 1kg どかっと買うとかは悪くない買い物に思われます。ちゃんと売ってるというのはありがたいですね。

それから、お湯を入れたら出来上がりのパウダーティーが1杯あたり60円くらい換算であります。少し甘めですが、お湯だけ入れれば出来るので、オフィスなんかに常備も良いと思います。パウダーは、アールグレイ、ブレックファスト、チャイがあるのですが、私はアールグレイが1番好きでした。アールグレイ華やかだけどイヤな感じが控えめで。それから、このシリーズ、このシリーズ甘めなので、あえてアイスもおいしかったです。


その後は、マスターブレンダーの江間さんと、東儀秀樹さんとの対談がありましたが、そちらは、http://ovo.kyodo.co.jp/news/gourmet/a-626302 などご覧頂ければと存じます。

続いてインペリアルラウンジ アクアでさらにテイスティング体験とブレンド体験のセミナー

こちらでは、紅茶のテイスティングでは実際にどういうことやるか、またブレンドをするときにどんなことをしているかというのを、マスターブレンダー江間さんから直接いろいろとお話を頂きました。メディアはともかく、ネットの人向けのイベントとかは、こういう方が好ましいと思います。お部屋に人大杉だったのがちょっと苦しかったですが...。あとは、嗜好品の知識とかはおなじPen読者とかネットのブロガーとかでも偏りがちで、全然知らない人もいれば、ラプサンスーチョンが好きですみたいな方もいらっしゃるので、そのあたりは、愛好家向けとか、ビギナー向けとか予め準備されてると、きっとありがたいイベントになるよね...とか思いました。ソニーのイベントは逆にあらかた上級者過ぎる人ばかりでこわいですけれども。


セミナーはというと、ふたたび江間さんから、

テイスティングの現場の実際やノウハウ、なるべくぶれないようにするために出来ればテイスティングは複数人で行うとか、体調を整えるとかのお話、また、ブレンドするときの実際の作業や、ブレンドの方針の決め方のお話を頂きました。

ブレンドの現場はこんな具合、

プロフェッショナルシリーズ混ぜ放題でした。

私のものはというと、折角割と高級なダージリンブレンドしてもよいのだから、そちらを頂きつつ、でも香りは華やかだけど味も少し渋めだから、味としてはどちらかというと、アッサムっぽい感じによせたくて、ダージリンの香りとアッサムのコクがブレンドされた夕方から夜に飲むのにおいしい紅茶みたいなのを目指した結果、おもったよりもダージリンの渋さとアッサムの地味さがブレンドされたような紅茶になったようなところもあって、奥が深いと思いました。いや美味しかったのですけどね。

この銀の缶のように、小さな缶を用意して、マイブレンドをいろいろやってみるというのも良いと思います。


おまけですけど、さすがは帝国ホテルで、アンケートとかメモとか用のペンが普通にステッドラーでした。


おとなのたしなみ

プログラマは珈琲をコードに変える機械みたいなところがありますが、珈琲よりも紅茶の方が効きが穏やかで仕事するときに飲むと効率があがるという研究が、最近の私の中であります。体調にもよりますけど。

そんな具合で、手を出さないにはもったいない素敵な趣味の世界については、ある程度積極的に楽しむというのが良いと思います。Sir の称号を持つかたがたのように。人生は意外と短いですし。

では、良い人生を。

そうそう、お土産頂きました。