「ビッグデータ テクノロジー完全ガイド」を翻訳者の小林さんに頂きました
- 作者: Michael Manoochehri,小林啓倫
- 出版社/メーカー: マイナビ
- 発売日: 2014/11/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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まさに完全ガイド
詳細な目次などはマイナビブックスにあります -> ビッグデータ テクノロジー完全ガイド | マイナビブックス
この「ビッグデータ テクノロジー完全ガイド」なのですが、「完全」は「ガイド」にかかる本です。元々はグーグルのエンジニアなマイケルさんが書かれた、ビッグデータにまつわるガイドとか入門本というか、テクノロジを俯瞰して見るのに向く著書です。Hadoop 関連から、Mahout、BigQuery の話題、R や、NumPy や SciPy まで、楽しい話題がたくさんです。時代によっては修論やドク論くらいまでの話題だったことが、今はツール...くらいのところにテクノロジーの進歩を感じますね。
元の本は、Data Just Right: Introduction to Large-Scale Data & Analytics (Addison-Wesley Data & Analytics Series)というタイトルで、英語版のレビューもまさしくなところがあり、内容としてはイントロダクション要素が強めです。それなりに幅優先で、広い分野をおさえているため、深さや厚さでは、それぞれの専門書、例えば、Hadoop について、Hadoopの象本(第3版でるのですね)のように詳細なコードや内容がのっているわけではないですが、元の本が出た2013年末の段階でビッグデータにまつわるまとめとガイドとして良く出来ているので、まさしく、元本の本国レビューにあるように、"A beautiful map if you want to learn the landscape " という印象を私も感じました。
立ち位置としては、ジャンルは違いますが、
- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/02/07
- メディア: 新書
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一方で、書かれていないことはというと、この本の元々が出されたのが2013年末なので、それまでの総括やトレンドについてはのっていますが、その後の情勢についてはのっていません。また、元々のマイケルさんが Google の方というのもあり、BigQuery などについては書いてありますが、AWS 関連については触れられていないので、使うために読む本とかではなくて、ビッグデータの技術よりの話題も網羅した素敵な初心者の館というニュアンスが近いのかなと思います。
せんしゆうしゃそうりょまほうつかいで、少なくともダーマの神殿くらいまで行くための攻略本で、そして伝説へ...になるためには、もう少し自分でぼうけんが必要だと思います。
ただ、ビッグデータにまつわるいろいろがそんなに誰も彼もが必要ではないのかも、あるいは必要なのかもというガイド、あるいは、要らないものを掴まされないための準備として、一定の立場にある方は、読んでおくと良いと思います。
では、良い人生を。