あったらしくるえるはてなくしょん

id:kskmeuk あったらしく

星新一のきまぐれ博物誌・続をKindle on Android で読みました。星新一は昔から未来に生きてて、私たちはあまり成長していないアンドまさかのノマド批判

Amazon の Kindle だと、かつて絶版だった星新一のSFエッセーきまぐれ博物誌・続が読めるSF感にびっくり - くるえるはてなくしょんの件の続きです。

続編だけ久しく絶版だったんですよね。それが、Kindle で見られるというので、読ませてもらいました。ようやく。半年以上かかりました。ケー退化意義っていう変換候補が出てえってなったんですが、ケータイ会議でいただいた ARROWS Tab が火を噴きました、あれ画素数みっしりなこともあって、なかなか読みやすかったです。液晶まぶしいので、Kindle あわよくば paperwhite みたいなところありますが、iPad なり、android なり、やっぱりタブレットでもどうにかなるのはよいことですね。写真集ユーザには幸せなのだろうなとか、輪をかけて思います。

さて、

一冊目のは、ずっと出てて、私は中学生くらいのときに読みました。それで、内容とか結構きついところあるんですけど、すごいなーと思ってて、続きが見たかったんです。それが今かなうとはっていうの少しあります。続編のほうは、ああこれは絶版でもしょうがないかもと少し思いました。ははは。だけど、痛快なところは痛快でした。

イッピキオオカミっていう短編がなかにあるんですけど、その一匹狼のところをノマドに変換して、コブタを社畜に変換して、こわくないをみじめとかに変換して、みたいにやると、あれ、昭和51年もなう。。みたいになります。
ほかにも万事が万事、こんな調子で、星新一が未来に生きてるのか、私たちがまったく成長していないなのか、難しいところですけどすばらしいですね。

あとは、冒頭に「絶対」っていう短編がありまして、絶対に原発は安全で、絶対に事故が起こりませんのあの絶対のことを思い出しながら読むと、うっとなります。

それから、

俳句―四合目からの出発 (1967年)

俳句―四合目からの出発 (1967年)

こちらの本の書評が掲載されてて、この本は改訂版がでているのですが、この本がまた壮絶で、しろうとっぽい俳句はいかなるものかを解説した本で、なにこのヲチャーみたいな...

と、多方面にわたって、いろいろと愉快です。

星新一の作風って、これは書籍中にもありますが、SFや作品で目指すところとして、いろんなところから離れて超然としているというか、普遍的な、何かの本質をずばっと...というのを目指しているところがあり、だから何時読んでも面白いみたいなのがあるんだと思います。逆は逆で、小松左京が引き合いに出されてますが、それも面白いんですけどね。当時のとある具体例や、いろんなほかのものと混ざりながら、具体的に、やっぱり、人間の本性とか、集団の本性とか、そういうところを攻めるみたいなのも。
その章で、作風が違うからこそ仲良しみたいな話してて、これまた痛快でした。

というわけで、章の中では、

  • 絶対
  • イッピキオオカミ
  • 俳句 -四合目からの出発 阿部ショウ人著-の書評 (※ショウはタケカンムリに肖)
  • 小松左京

などなど、とくにこの本の前半が面白いです。後半はページ稼ぎのやっつけ...みたいなところがちょっとあります。当時の発言スクラップみたいな感じで。

開高健の、ベトナム戦記/輝ける闇、みたいな関係が好きな人は、星新一の痛快辛らつエッセーの数々も読むとたのしいと思います。

Kindle 本って途中までの無料サンプルもみられるらしいので、それで興味があれば、みたいに、電子立ち読みついてるのとかあついですね。

では、よい創作とエッセーで、よい人生を。笑いと小話は大事です。

声の網 (角川文庫)

声の網 (角川文庫)

これの初版が1974とかでしたっけ。とか、すごいですよね...