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生きることも死ぬこともイヤな人のための本 / 中島義道 を読んだ! 目次からして抜群

生きることも死ぬこともイヤな人のための本

生きることも死ぬこともイヤな人のための本

元々愉快な友人がかつて、おめーはこれを読めって勢いで、中島義道の本を貸してくれて、それがかなり面白くて、哲学と言われると、すごく難しく考えてしまいがちだけど、意外と生活とも関連してて、

どうして、いつも今なのか?

とか、

見たまえ、ドーナツの穴だけ残して全部食べてやったぞ

とか、意外と生活に近い話題を哲学というのは取り扱っていたりしますね。

それで、この本なんですけど、目次が抜群です。

  1. 生きていたくない
  2. 世間に従いたくない
  3. 働きたくない
  4. ひとから評価されたい
  5. ひとから愛されたい
  6. 死にたくない

自分も当てはまる!! といった人は、今すぐ上記の商品リンクから注文へGO!!

それでですね、架空の人物との対談と鼎談と座談会みたいな感じになっていて、読みやすいです。登場人物が、かいつまんでですが、

  • Aさん: 高学歴エリートで同時にクズな感じの立派な人
  • Bさん: 鬼女の娘でブサイクだと思っているけど言うほどブサイクじゃないブサイクな立派な人
  • Cさん: フリーターでヒモみたいな立派な人
  • Dさん: だめなちゃねらみたいなひきこもりで立派な人

みたいなひとたちを集めてわいわいした本です。

中島さんは本人の体験から、考え方はひとそれぞれだし、いろんなことをまず否定しないところから入ってするするっと哲学の世界に入って行くし、哲学の世界というのがどういう感じかっていうのをそうとうぶっちゃけて話しているし、肝心なところでは論理的な説明をするので、とてもリズムがいいです。A-Dさんのそれぞれにちょっといらっとくることがあるかもしれませんが、まあ似た者同士をちょいと極端にした感じなので、あまり気にしなくてもいいと思います。

なかなか面白いのは、「生きていたくないけど、死にたくない」とかは不自然じゃなくて、むしろ「生きていたくないなら、死ねばいいのに」って回答してしまうことのほうが遥かに乱暴だというところの解説はとても面白いです。
それから、世間がどうこうとか、道徳的判断と美学的判断にまたがる「〜すべき」という問題とか、「世間がー」とかって問題には著者本人がかなり思うところがあるようで、そういう違和感が少なからずある人にはある程度楽しく読める本だと思います。

最近のひどい言葉ランキング1位にして、でも、破壊力抜群の「社畜」の人が読むことはおすすめ出来ない本です。

ただ、「世間」ということに違和感を感じるひとはさくっと読める本なので、さくっと読んでみたらよいのではないかなと、私は思います。中島義道の本はちょいと個性もアクもときに強いのですが、それ以前にいろいろ愉快で、アカデミックにいい意味で正しく寛容なところがあるので、こういう人もいるんだ!! っていう観点で読むといいと思います。

割と、嫌い嫌いいってて面白い人ですしねw。

私の嫌いな10の人びと (新潮文庫)

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こういうタイトルで本だしちゃうとかもすごいし、

それにとどまらず..

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タイトル抜群すぎだろ…w