サマーウォーズを見た。素晴らしかったです。

夏休みの締めくくりにおすすめ!! おもりそかった!! typo した!! 面白かった!! よい映画です。私も家族のこととか正直、かなり「うっ」となる息苦しさや気まずさを認めるところもあるのだけど、でもすごくよい映画でした。

ヱヴァとどっちが見たいかな...と思ったら、私はやっぱりこっちになった。まだ映画を見てない人はこのエントリを読まない方がいいと思うよ...。

さて、そんな、「サマーウォーズ」ですが、とっても楽しく、それから、かなり感動してみました。とてもよい映画だと思います。私は「時をかける少女」はすごいなと思ってみましたが、本作も負けず劣らず。
うちの妻は「時かけ」よりも、こっちの方が好きだと話してました。私は甲乙つけがたい印象です。実はテーマが軽そうで重いのは時かけのほうで、家族や仮想世界とか重そうなくせに、テンポがよいのはサマーウォーズ。きゅんとしてそうでぐっとくるのは時かけで、ぐっときそうなのにきゅんとするのはサマーウォーズだったりします。一見すると真逆だったりして、でも、両方あったりして、ああちゃんと作られてるなーとか思っていました。構成が巧みだし。見てよかったです。

「つながり」と「奥行き」

ありがちな感想ですが、サマーウォーズのテーマはひとつは「つながり」で、これは言わずもがなですよね。できることを持ち寄るチームワークのかっこよさや人のつながりや、血のつながりってのは好もうと憎もうとすごい。

あとは、表現の上ですごく気を使われていて、重ねて表現をしたかったのは、「奥行き」なんだろうなと思いました。

弾さんのところでも、触れられているのだけど、あの MAD HOUSE *1 の仕業による トレイラーでも見られる3Dっぽいアニメは見てるだけで本当に感心するんだけど、そこに意図が感じられて、それがすごいなと思った。私が勝手に解釈してるだけといえば、まあそれだけなんだけど...。
私たちの得意技で、二次元に現実を見いだしたりして、長門は俺の嫁wとか、その一方で、本当の現実は3次元な訳なんだけれどさ...wこの映画においては、もちろん(笑)それがひっくり返っていて、ケンジくんとかが過ごす現実の日常の方が二次元、なのに作中の仮想世界OZ の方が 三次元な世界として描かれているあたりに、その表現で、私はけっこう感銘をうけていました、

その作中では、二次元になるリアルの方ではあるあるww な、生々しいくらいの大家族の「つながり」をみせながら、そっちの表現はどちらかというと二次元の世界。一方で、仮想世界の方は、三次元で、デタラメににぎやかでポップでカラフルな世界の中に「奥行き」があって、そこに、みんなが二次元のキャラクターのアバターを持ってクロスオーバーしてくるあたりや、仮想世界のヒーローがリアルな二次元側でつながりと自信を持って、もう一度立ち向かったりする、その盛り上げかたに表現の機微やクリエイターのすご腕を見た!!

そんな、ときどき話題になる、「ネット」と「現実」って、割かしはてなーとかが決行好きなテーマについて、どちらもつながってるし別な世界ではないし、それぞれでそれぞれできることがあるんだぜって、そんな前向きな感じがすごく好きです。可分なようで不可分な、それが作品中で一段、そして表現の上ではさらに一回ひっくり返っているのに、もう一回ひっくり返ってるところがすごい。それがひとつ本当にすごかったところ。

娯楽作品としての素晴らしさと、それ自体が作品にフィードバックしたりしてすごい。

あと、この映画のよいところって面白いと思えるひとのストライクゾーンが広いところだと思うのです。
私は映画のフォーマットにおいて、優位なシナリオは群像劇だと思っていたりします。映画って重要人物がたくさん出てくる人を許容する懐の深さがあって、そこが好きなのです。今作でも、応援したくなるようなキャラや、共感しちゃうキャラや、いらっとくる(笑)キャラ。 一方で、特にぐっとくる名シーンが、これまた見る人にとって捉え方がずいぶんかわる*2と思うのだけれど、その個人差がそのまま作中の個人差にフィードバックして、それがさらに見てる方に戻ってきて、いろんな思いが巡るところが、これまたすごかったところです。

まとめ

そんな 二次元<->三次元 そして、ファンタジーとリアルな行き来の感覚と、できることをやるんだ!! の感触がとても好きでした。そして、とっても面白いです。夏休みのしめくくりにちょうど良い感じですね。もしくは夏の終わりに。

公式

映画「サマーウォーズ」公式サイト

関連とか

サマーウォーズ 公式ガイドブック SUMMER DAYS MEMORY

時をかける少女 [Blu-ray]

404 Blog Not Found:Epoch is made - エポック・メイキング - 映画評 - サマーウォーズ

おまけ

初めて豊洲のユナイテッドシネマに行きました。まあまあ。
さて、映画館で映画を見るのは、良質な映画を見に行くためなのに、諸注意や宣伝やらを本編前に押し付けられるのは、やっぱりしんどいなと思った。いい映画の予告編を見せてもらえるのはありがたいのだけどね。ミニシアター好きがミニシアター好きな理由とかそのへんにあったりして。

あとねやっぱり、ご飯はみんなで食べたりするのはよいことだし、ひとりでいたりおなかをすかせてるのはよくないことだよね。っていうの大好き。

*1:予告しか見てないけどパプリカもすごそうだったな..

*2:ちなみに私はキングカズマとかが好き