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(ちょっと追記と修正と)
日本のWebは「残念」 梅田望夫さんに聞く(前編) (1/3) - ITmedia NEWS
Web、はてな、将棋への思い 梅田望夫さんに聞く(後編) (1/3) - ITmedia NEWS
まあ大反響でいろいろあったわけで...。
そんななかで、感じた事。
これは友人*1の受け売りなんだけどさ...
(僕の本は)エッセイみたいなものじゃない、ある意味で言えば。「非常に個人的なものを書いている」という気持ちがあるんだよね。僕は文学を書いているという風に思っている人もまれにいるわけですよ。そういうフレーバーを感じる人もいる。
Web、はてな、将棋への思い 梅田望夫さんに聞く(後編) (3/3) - ITmedia NEWS
まさしく、梅田さんが一番すごいところは、文章がすごくうまくて、そして面白いところだと思うのです。いくつかブコメにも書いたけど。
ウェブ進化論とかも、197X-8X 世代にとったら、内容自体にはふーんっていう印象しかなかったとかってざらだと思うのだけど、結局あの本だって全部よんじゃったしさ。あと、会社の当時の上司とかでネットに疎い人、197Xsの両親やら叔父とかにネットってこんな感じっていうのを、わかりやすく持ってもらうのにはいい本だったと思うのです、読みやすいしさ。梅田さんの一番すごいところはそこだと思うのです。あの名調子の文章がすごいんじゃないかと。あんなかっこいい文章はおいそれとは書けない。
それから、「シリコンバレーから将棋を観る」とかも、タイトルみたときとか、正直シラネーヨww とかって。ある程度、そんなこと思った。
それだったら、「ヨハネスブルグから将棋を観る」とかで、様々な強盗団の襲撃からのがれ生き延びて、名人戦を観るために生き延びた男が今夢を叶えて観戦記を記す、愛と感動のハリウッドもびっくりのアクションスペクタクルのうえで、疲れたよパトラッシュな感じの方が、面白いかなとおもったら、別にそうでもないなww このしょーもなさが私のクオリティです。はい。バカです。私がバカです。*2
ノリノリ
まあそんなこと、思ったのですが、でもさ、
梅田は本書で、本当に自分が将棋が好きだ、そして、天才羽生のファンだという、おっさん、嬉しくてたまらない、という心情をうまく伝えている。私は、情報産業がもたらす未来にとって必要なのは、そっちなのではないかと思う。
読んだ人に将棋や技術もろもろがわかるかっていったら、必ずしも誰もがそこまでわからないと思うけど、"それにしてもこのおっさんノリノリである" っていうのを伝えられるところが、梅田さんのダイアリー他を読んでいても、うまい文章とあわせて梅田さんのすごいところだなと思うところがあったりする。
あとは、特に、ウェブ時代 5つの定理が面白かったのも、シリコンバレーで活躍して来た歴戦の勇者の活躍を語るのが楽しくてたまらない、って文章から伝わるそのノリノリが一番楽しかったとも思うのです。数ある名言がすごかったし、私はもちろん Apple がらみの章が楽しかったのも事実だけど。その語り口が楽しそうだったのが、強く印象にあるわけです。それが梅田さんの一番凄い所だと思う。
そして、ウェブ進化論のときも、ウェブやネットに対してノリノリだった。で、ノリノリだった当事者(だと少なくともみんなはそう思ってた)が、久々に登場したら「残念」って言っちゃうのかよっ!! ていうのは正直なところやっぱりある。その楽しそうだった人が、もう少し同じアホなら踊らなにゃそんそんなきゃっきゃうふふで、きゃっふきゃっふに対して、一歩ひいちゃったところに、えーってなった。だってさ、BBQに弾さんとかきたらおーっ!! って、私は少なくともなるもん。あとみんなで集まって勉強会とかするときやサービスあげてる人とかも、すげーやつっているなーって思うもん。
楽しいからとか、いいことがあるからヤルを肯定する方を信じるし、なんか難しい事いわれても、私にはよくわからない。
その楽しいとかを伝える文章を抜群の腕で書ける人が、いきなり出て来てごっめーん、ネットは「残念」はがくっとね...。それは確かに。
結局もちおさんも要するにおっちゃん
梅田さんほどハイソでもハイブロウでも優等生でもないけれど、なんていうか、うちのとーちゃんとかその友達とか*3は、一緒にJリーグとかワールドカップとか野球見に行ったりして、バティストゥータすげーーーかっこいい!! ってビールのんではしゃいだり、ススキノですれちがった川谷拓三がすげーいいおっちゃんだったとか、そういうおっちゃんらとかと、梅田望夫さんが将棋やシリコンバレーにはしゃぐのと、何がちがうっていったら、実はやっぱり梅田さんも結局のところ、おっちゃんとしての内側はそんなに違わないんだと思うんだよね。あんなにおいらの知り合いのおっちゃんにはあの手の教養はないけどw。んで、まあ、向こうからするとこっちは、せいぜいが、所詮はこっちは生意気なあんちゃん程度なわけで。
楽しそうにするのが苦手な人
んで、誰だって犬好きなら、わんこはかわいいじゃないか。ジャックもしなもんもわさおもかわいい!! ってなるほうがかわいいし、わんこ好きで気取っててかわいいかわいいしない方がよっぽど気持ち悪いんだけど、なんかそうするのがちょうどその苦手っぽい人というのがいるんだよね。
人前でわかるところで、一緒になってはしゃぐのを異常に忌避するというか、はしたないとするというか、そういうのが特に教養のある人にある気がする...。で、それを教養のある人がすると、やれキザだとか、気取りやだとかなっちゃう悪循環というか。なんかそんな。
でも、英訳してくれたあんちゃんたちには、拙い拙い言ってないで、英訳にとりくんで出来た事をもっと誉めてあげたらいいのにとは思った。ほんとはおっちゃん嬉しかったくせに、どうしていつもの楽しさを伝えるのりで言ってあげなかったんだろうとか思った。
その、うまい文章を書く能力が抜群に凄くて、そして、そのなかでウェブとかの一側面について書いた文章がみんなにとっては梅田さん本人が思った以上の影響力を与えていて、それで逆に身動きとれなくなったりしたのかなとも、思ったりもしたのです。梅田さんがついったーやはてなできゃっふきゃっふ出来るかっていったら、やっぱり出来ないと思う。キャラ的にも*4。そして、それならやっぱり文章を書いた方がよいんだと思う。全体にとってもね...。
だけど、ネット側から1番ネット以外のマスに対してウェブやネットのことで影響の大きな発言が出来る人が、ネットの渦中にいるきゃっふきゃっふみたいなのに、あまりにも混ざらず近寄らず遠ざけた事で、ネットのバカだけど面白い別の側面と距離ができてしまって、なんかみんなしてあわわあわわってなったんじゃないかな...。などと妄想した。あんちゃん世代はわからなければ突撃で凸で攻撃するし、おっちゃん世代は隠れたり身構えすぎたり、振りかざしたりするしさ。そのすれ違いで、けっこうみんなして変な所に落っこちちゃったんじゃないかな。
と、元かっこつけたがりで気取りやでドアホウ中二病だった私の視点ではそんな風に思った。
そこのところ、おもてなしの経営学の中島さんのやってることはすごいかっこいいと思った。
テキストだけじゃわからないこと
いくら文章がうまくっても、それだけからだとわからないことは山ほどある。本当に弾さんと少しでもしゃべったり、弾さんが普通に話している所に対峙したことがあれば、弾さんのブログなんかはかなり印象が面白い方というか、"斜め上" がまた違った方向につんのめってそれがまた面白いのだけど..。
あと、文章マスターな梅田さんからすると、はてブクマや twitter の行間他がそこが楽しいところでもあるのだけど、梅田さんにはやっぱりそれがドアホウには見えたりするんだろうなとも思う。*5
たぶん、梅田さんも、もう少し気さくに登場した方がいい人なんだよね...。梅田さんが梅田さん自身に対して思っているよりもみんなはまた、梅田さんが自分の言葉で何かを書いたり行ったりしてくれるのを待っていた。将棋のこともだけど、やっぱり、特にウェブやITについて。で、私はいいおっちゃんっぷりを発揮されるのを見たかった。
で、みんな待っていたのだけど、たぶん、その注目の最中、いろんなことをある程度勝手にみんなが期待してた所に、ユカタンのドSインタビューが来ちゃったと。そのうえで、投げるのは得意だけど、やっぱり投げ返されるのはそれよりは少し苦手な梅田さんが居たと。それで全体的に盛大に「残念」な感じになって、ずっこけた。そんなんなんじゃないのかなーなど、と、北海道自生大麻のクソバカ妄想野郎は考えていました。ユカタンも梅田さんもはてなーもついったーもみんなが豪快にすれ違った結果、やっぱり期待はずれじゃーってなって、みんな暴れてる。そして、ひろゆき登場で一段落 <- 今ココ
もっとみんなが厳しいぬるま湯の当事者で楽しくやれたらいいんじゃないかな。壁はあってほしいところにはあって欲しいけど、なくしたほうがいいと思う所もある。と思うんだ。
この3冊を読んだ頃から、私自身はいい方向に変わったと思っていますよー。本の内容もそうだけど、ちょっと年上の三者三様のすごい人の見本という意味で。あと、彼(女)らと自分が同じことをしたら、意味ないっていう点でも。
結局、期待するなら、他人じゃなくて俺は自分に期待する!!って思いましたよ。
あと、へんな話なんだけど。
- 作者: 桂正和
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期待してるから「残念」なんだよね。