[Apple] この本にはiPod touchと同じギミックがのってます。ウェブ時代 5つの定理 この言葉が未来を切り開く! をくるくると定理3まで読んだ。
- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/03/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 29人 クリック: 4,720回
- この商品を含むブログ (422件) を見る
この本、ページレイアウトとしては、かなり豪快な構成で、豪傑たちの名言が訳文だけではなく、原文がドガーンっと乗ってます。最近、電車の中とかで、大きくもなく小さくもない不思議なサイズの本を数ページごとに、めくるめくくるくるくるくるピボットして読んでる人はきっとみんなこの本を読んでるんだと思います(笑)。日本語は縦書きで、そこに英語が横書きで書いてあるから、原文をよむためには、どうしてもくるくるします。はじめは原文と訳文と説明のバランスが大胆すぐると思ったのですが、今はそのくるくるをちょっと楽しんでます。そのくるっとするたびに、同じ世界で文化がかわる感じを楽しむくらいの勢いで楽しみましょう。
そして、この本は欲張りです。この豪快な構成は、勝手な予想だけど、私には、梅田さんがせめて本の日本語は縦で書きたかったのだろうなというのとあわせて、
- 原文をとにかく大切にしたいというところ
- 混ぜこぜ文化上等!! みたいなところ
- くるくるしながら手も頭も使って胸を打たれるようなところ
を、それぞれ大切にしてください。っていう伝言のように思います。まあ妄想ですが。
でも、そんなふうに読んで、そして、手を使え!! 、頭を使え!! と後ろからドーンとおされるような本です。もしくは縦が横になったり横が縦になったりiPod touch のようなギミック本です。嘘ですが本当です(笑)。
各文章と名言と説明が本当に、星新一のショートショートくらいの間でぽぽぽんぽんと飛び出てくるのでかなりリズミカルに読めます。章立て自体が、ちょっとブログの構成のようでもありますね。ただ大きくてくるくるしながら読んでいたので、ちょっとゆっくりなペースで読んでます。
まだ定理3までで、グーグリネスの定理4と、それから定理5のところがまだのこっているので、こちらは楽しみです。
もちろん、Mac 使いが、ただ読んでても楽しいのは定理3のところ。アップル祭りのpp.152-167です。ここだけでも立ち読みしよう*1。Mac使いのことがよくわからないあなたも、ぜひここだけは読んでみよう。あなたの隣のMac使いがなんでそんなにMacMacMacMacとAppleAppleして、今日もとなりのあの人がなんでiPodをくるくるしてるのかが少しより良くわかると思います。
ジョブズはまあ当然として、ウォズの職人気質な朗らかな言葉と、アイヴの挑戦的な言葉がとてもかっこよかったです。*2
ちなみに、Appleはちゃんと触ったのは大学卒業間近の頃に実験室においてあったPowerMacやiMacで、iTunesはWinampしかしらなかった自分は何をしてたんだろうとか*3、Osaka きれいすぎるとか、どうやってCD取り出すんだろうとか*4、いじってて楽しかったのがMacで、卒業したら絶対iPodとiBook買う!!って思ってた。 *5
それから、その数年前に、大学の研究室でYahoo! も Gooも検索だめじゃない?っていってたときにGoogleの噂をどこかで見て*6、そこで、大学の計算機室のUNIXのNetscapeで、Googleに出会った。あのころって公式サイトさえ探すのもよくわからない時代だった。まだあのときのGoogleって日本語も非対応だったけど、どんどこどんどこいい検索結果がでてきてこれはすごいなーと思ったものだった。今やこれだものね。すごいよね。
そんなわけで、定理3でAppleが出てきて、定理4でグーグルが出てくるのが、自分のことを振り返っていく思い出の順番と同じなのでグーグリネスのところがなおさら楽しみなわけですよ。Appleは手で目でわかる衝撃と愛だったのだけど、Googleはなんだかよくわからない衝撃だったので、この順番で出てくるのも構成の妙とかの勉強になったりしています。
今より少しだけ若かった頃のわくわくの裏側で、すごい人たちがもっと世界を良くしようとぎらぎらしてたんだなと思うと、腐ってばかりもいられません。
Appleの個人をエンパワーするMacのおかげで、友人の結婚式のビデオやDVDとか作っちゃったり、外国の人とチャットできたり、3000曲を携帯できたりするんだものね。
テクノロジーってやっぱりありがたい。