甘い物は甘く 第62代横綱・大乃国の全国スイーツ巡業 は禁断の書物 (嘘)
- 作者: 芝田山康
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2006/09/01
- メディア: 単行本
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この本のいいところは気取ってないところなんです。隠れた名店ではなくて、普通にあるお店の普通においしいお菓子を普通に讃えているところです。この本で重要なのは、まさにそこ。
大乃国は出身が北海道っていうこともあって、北海道のお店の紹介が多めです。私も道民なのでイメージしやすいのだけど、例えば北海道の人なら、だいたい一度は食べたことがあるお店が普通に出ています。
サザエの十勝おはぎとか、柳月のお菓子とか。いずれもいい意味で普通なんだ。
必ずしもハレではないお菓子でも、そのハレではないお菓子を、甘くておいしいんだ〜。って気楽に楽しんでいるところが、この本の何よりいいところです。若造が元横綱つかまえて言うのもおこがましいけどね、微笑ましいんです。
お菓子作りとかに手伝わされた弟子は大変だったかもしれないけど。
あんなもん食って喜んでるやつは素人ってよりも、あれもおいしいこれもおいしいって楽しめる方が人生の勝者だと思うんです、最近。これは落語のちりとてちんにも通ずる話です(こればっかりは寄席でご覧あれ)。そして、気は優しくて力持ちが最近もめてる横綱の真骨頂だとおもうんだ。(ほんとは大乃国も怖いのかもしれないけどさ..。相撲取りだし。けど、吉田戦車にはネタにされる程度の微笑ましさがあるんだ)
その普通を普通に楽しめるっていうことのありがたみと微笑ましさが満載の、ニコニコな印象のおいしそうな写真の大井本でした。
私も甘党です。男が甘党で何が悪い(笑)。
えっと、今日はバレンタインデイ(苦笑)。この本の印象とは裏腹にデパートとかのチョコレート売り場は戦争スイーツ(笑)
そして、上京して思った。地方のように普通に安くておいしい物は栄えている街には普通にはない。
# ちなみに"肉の多い大乃国"は回文ですねw。