マイケル・ティルソン・トーマスとサンフランシスコ交響楽団による、Keeping Score をいくつか拝見して、いずれも高レベルですが、ショスタコーヴィチの5番のが特に素晴らしいかな、などと。
どういう楽団かとか、経緯については、ポストモダンテクノロジックエモーショナルシンフォニー あるいはアメリカののだめのリアル千秋先輩のようなお話 / オーケストラは未来をつくる マイケル・ティルソン・トーマスとサンフランシスコ交響楽団の挑戦( 潮博恵 著 ) - くるえるはてなくしょん をご参照いただければと。
それで、自重しないで、Keeping Score の Blu-ray のを既発売分を全部買ったわけです、マーラー、ベルリオーズ、ショスタコーヴィチ、あと アイヴズ ですね。
そのなかで、ショスタコーヴィチのがコンサートの方が特に素晴らしいと思ったわけです。
アメリカのオーケストラ
さて、アメリカのオーケストラって、ニューヨーク、フィラデルフィア、クリーヴランド、ボストン、シカゴあたりが一応ビッグ5みたいな感じでよく話題になるでしょうか。
アメリカのオケってざっくりですけど、
- 割と金管が強め
- どちらかというと、派手目というかズバッとした演奏をする
- 伝統よりも、モダンさ、かっこよさとか、演出とかに寛容なイメージで、はまるとはまる
みたいな、印象というか、偏見かなw。そういうのありますよね。
で、サンフランスシコは新興勢力みたいなところがあると思います。地域的にものりのりな場所ではありますよね。
サンフランスシコシンフォニー(SFS) と マイケル・ティルソン・トーマス(MTT) については。
きっかけは前のエントリに書いたわけですけど、ここ数年、かなり注目の取り組みをつづけているとのことで。
それで、サンフランスシコシンフォニー(SFS)については、月並みな表現ですが、モダンなとか、新鮮なとか、あとは、カラッとかっこいい演奏をする印象があります。のだめで、白王子と黒王子... みたいな件がありましたが、それでいけば白王子っぽいというか。ただ、華やかというと、それも少しちがうかなとか思うんですけどね。でも、かっこいい系の演奏をする楽団だと思います。あと、各パートのリーダーがそれぞれしっかりしてる感。
次にマイケル・ティルソン・トーマス(MTT)。彼は、それこそ映画俳優のようにかっこいいですし、若く見えますが、それよりはかなりキャリアがあるんですよね。
それで、指揮とかアナリーゼとか演出みたいなところって、普通に真摯に取り組んだら、別に奇をてらったわけじゃないのに普通に今までとちょっと違う風になったけど、どこか近代的で、ちょっとかっこいい方に倒れてて、普通になんかやたら素晴らしいみたいになる感じのタイプの指揮者がいらしゃって、トーマスさんはこちらのタイプかなと思います。他だと、誰だろ、ラトルとか、ブーレーズとか、古くはバーンスタインとかカルロスクライバーとかかしら? いろいろあると思いますが。まあ、個人の感想ですが。あと、巨匠型とか、カリスマ型とか、バランス型とか、いろいろありますけど、みんなちがってみんないいって感じでいろいろ楽しめるのがいちばん幸せだとは思います。偏愛人間の私が言う名ですけど。
はい、それで、このチームで特に得意なのが、全曲高音質録音にとりくんだマーラー、ベルリオーズ、あとアメリカもの、それで少し珍しいのですけど、割と新しいロシアものが得意なんですよね。
オーケストラは未来をつくる マイケル・ティルソン・トーマスとサンフランシスコ交響楽団の挑戦
- 作者: 潮博恵
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で、私は実家がロシアの方なので... というのが、関係あるかないか、ちょっとわかりませんが、他もよいのですけど、特にショスタコーヴィチのが正直少し思い掛けずなところあるのですけど、よい演奏だなと思ったわけです。
Keeping Score の ショスタコーヴィチ5番
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MTTとSFSの取り組んでいる、Keeping Score は、動画コンテンツで娯楽と教養と芸術を同時に満たすかなり高水準なコンテンツで、かなり面白いですし、Blu-ray の生きる道って、日本のアニメと世界のクラシック、あとは資料的なコンテンツくらいだと思います。おそらく、動画も音楽とある程度同じことがおこって、高音質よりも iPod みたいな感じで、高画質円盤よりもお気軽にみたいになると思うところはあります。だってさ、LDとかみかけないわけで。SACDとかも対して売れないわけで。
ただ、そんななかで、愛好家がいて、一定量は数がでる、ハイクオリティなコンテンツとしてだけは、Blu-ray が幅を利かせそうなところはあるかなと思います。うちにあるのも、少しの素晴らしい映画とあと、クラシック映像ばっかり、Blu-ray であります。普通の映画とかは、なんなら、Hulu でもなんでもいいし、iPod や iPhone や android で見てもいいと思うので、まあ、Blu-ray もニッチですね。
そんな Blu-ray 業界に、まさかの本寸法というか、まあ、ひらたくいうとNHKとかでやってそうな、音楽的な知識教養もついて、演奏も見れて... みたいのを、自重しないでやってやったみたいなシリーズが、この Keeping Score のシリーズなんですね。で、どれも良いんですけど、ショスタコーヴィチの5番で、通称はタコ5w ですね、これがなんかいいなーと思いました。BBC Proms の映像ですが、これはいい演奏だなーと。
タコ5においては、
- アーティスト: ドミトリー・ショスタコーヴィチ,ムラヴィンスキー,レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
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そんなわけで、ハードル高いんですけど、それでも、MTT/SFS のタコ5のこれ、かなり良いなーと思ったんですよ。実際、系統としてはちょっと異なる演奏ですけど、これはかっこよくて良いなーと思いました。やっぱりどこか、シャープでカラッとすっきりな演奏なんですけど、不思議な味わいと言うか後味というか、そういうのがあります。
だもんで、誰にでもはすすめませんが、興味があれば。
まとめ
いやぁ、音楽って本当に素晴らしいですね。それでは、さいならさいならさいなら。
では、よい教養で、良い人生を。
関連
実際イケメンというのがはばかられる感じのハンサムなインテリジェンス。
Keeping Score: Rite of Spring [DVD] [Import]
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ミーハーかもしれないですけど、かっこいいからとかが理由で入るのって、けっこう本質的だと思いますけどね。