さよなら本寸法ストレンジャー 立川流家元の立川談志も亡くなったと...
http://www.yomiuri.co.jp/national/obit/news/20111123-OYT1T00869.htm
幾度かがんの知らせも届いていたし、少し心の準備が出来ていたとはいえ、Jobs といい、家元といい、寂しいもんですね。
5-6年前くらいに、2,3回、家元が落語やってる所をホールとかで見ましたが、落語とか芸はやっぱりすごかったんだ。
そのなかで北海道でかな、口演を見に行ってたときに、まくらで、
「俺の目が白いうちに俺の芸の座を脅かすのは、いいセンいってる噺家もいるにはいるが、まだまだだ。志の輔はよくやってるし当代ではかなりいいせんいってるが、ガッテンやってる間は怖くない。志らくや談春なんかもまあよくやってるが、これからだ。これからもがんばってもらいたいモンですがね。」みたいなの言ってたのが思い出されるかな。このときはまだ声でてたんだよね。
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ポルノの定義じゃないけど、いや近いかもしれないのだが、落語とかはやっぱり、「一目みればわかる」っていうのはある。面白い人は面白いし、すごいひとはほんとすごいし、そうじゃない人はそれなりに。で、談志はやっぱりすごかった。あと評判になる落語家・噺家はそれなりに皆スゴいです。この「評判になる」はテレビに出てるとはまったくもって別だけどね。ただ、フジのアナウンサーの阿部千代がいる落語会は面白いことが多いですね。
あとは、お笑いと言えばネットでは嫌いな人も多いし、私もちょっと苦手なところはあるけどやっぱり切れ者の島田紳介曰く、「お笑いって、やっぱり面白い面白くない、出来る出来ないもあるし、それすぐわかんねん」で、「アイドルとかレコードとか何が売れるかわからんところあるけど、お笑いが売れないのだけはわかんねん」みたいなことを深夜番組で言っててそれは、落語家もそうですよね。若手というか中堅というかで、すごい人はやっぱりすごいしね。
ここに輪をかけて、落語ってかわってて、「がんばってるのがわかる = かえって気の毒」 みたいなところがあるんだよね...。古典とかクラシックってそういうものかもしれないけどね。
それから、うちの親が言うには、「談志は毒舌っていうよりは理屈っぽいんだけど、やっぱり落語が明らかにすごいんだよね」って前から言っていて、私もそう思います。型無しとか型破りとかの話題もあるけど、最低限だけど極上の基礎があって、その上にどうしようもならない業とか感情がまっすぐ乗っかってた感じがします。
同じく、赤めだかに稽古とか昇進の話題がでますが、立川流とか昇進の基準が明確だったし、談春とかへの稽古とかって、かなり具体的なところもあるし、どうも世間一般に伝わってるのだけじゃない家元のイメージって言うのは確固としてあるんだと思います。
家元もファンもアンチもいるタイプの芸人だったけど、談志に近い人ほど、気配りの人とか、お辞儀がかわいいとか、芸に謙虚だとか、そういう感じで、やっぱり実はシャイだったとかはそうなのかもしれません。
まあ、油断してるとすぐ口座でもまらがどうとか、おまんこがどうこうとかは言ってたりはしましたけどね。なんか、そのへんも含めて立川談志だったんだと思います。
なんか、晩年はふらっと家元が寄席に居たとか、客席で普通に高座見てたこともあったとかって話も聞くし。いろいろ談志が寄席で落語定席で出来なかったのはいろいろもったいなかったのかなと思うけど、やっぱりそれも含めて立川談志だったんだろうなと思います。
でも、当代きっての落語は本寸法の大名人がストレンジャーだったのは、ちょっともったいないことだったのかなとも思います。
伊集院光とかべっこりへこんでそうだよね...
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