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翻訳は原著者との時空をまたいだ共作なのかもしれない。と思った、レイモンド・カーヴァーの村上春樹選集「Carver's Dozen」

Carver's dozen―レイモンド・カーヴァー傑作選 (中公文庫)

Carver's dozen―レイモンド・カーヴァー傑作選 (中公文庫)

ちょうど、スゴ本のDainさんが ぐっと胸が温まる「レイモンド・カーヴァー傑作選(Carver's Dozen)」: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる にて、既に書いています。なので、内容については、もうDainさんの方を参照して頂いた方がよいと思う。それでも、こんなはてなダイアリーを見るべきなのかもしれないし、そうじゃないのかもしれない。やれやれ。

さて、私は、やっぱり、「象の消滅」 短篇選集 1980-1991めくらやなぎと眠る女がとても好きで、村上春樹作品は短編の方が好きです。
だって、長編になるとすぐ、「僕は射精した。」とか、「やれやれ。ペニス。」とか、なんかそんな感じになるんですものね...。なので、短編の方が遥かに好きです。短編集は再読する気がするけど、海辺のカフカとか多分二度と読まないと思う。1Q84とかは不思議な映画みたいで面白かったけど、1Q84 をぜんぶよんだ - くるえるはてなくしょんとか、みたいな。

で、とにかく短編集のほうが好きなのですけど、同時に村上春樹がかなり、カーヴァーの影響を受けている所が同時にあるんだなというのがわかって、そんな観点からも楽しいです。
あと、もしかしたら、村上春樹はパン屋が好きなのか…とか、ちょっとね。「ささやかだけど、役に立つこと」とかでも、パン屋さんが出て来たりするし。これ、Dainさんも書いてたけど、これは、本当に、べらぼうに名作です。*1

訳者と原著者の共作的な縁

こう訳者と原著者がばっちりハマった感じのある作品って言うのはジャンルを問わず、すこし嬉しくなるというか、ちょっと不思議な心象があって好きです。この、村上春樹とレイ・カーヴァーについては、そんな良い組み合わせの印象を受けます。逆に、伝記の装丁でもめることとかもあったりしますけどね...、はい。

それはさておき、私の大好きな本の1冊に、

人間の土地 (新潮文庫)

人間の土地 (新潮文庫)

この人間の土地があるんだけど、これもすごくハマっていると思う。あと、星の王子さま―オリジナル版は新訳がいくつか出たけど、最初のが好きかなとか。

それから、ケストナーの作品とか、池田香代子さんの評判も良いんだけどさ、なんか個人的には、これは初めに読んだ印象と、ドイツへの勝手な思い込みのせいもあるかもしれないんだけどさ、ちょっと古い表現なところはあるんだけど、高橋健二訳で読みたいとかある。

なんか、そんな感じで、割と古い訳を愛でる所があったんだけど、この村上春樹とレイ・カーヴァーの組み合わせについては、なんかばっちりすっきりはまってきまっているところがあるなーと思うんですよね。

それと、少し系統は変わるけど、オライリーでも良い訳の本はすごい勉強になって楽しい。Ruby はちょっと翻訳なにそれ無双みたいなところあるけど、PythonPerl とか、あと読み物系のいくつかの本は、いろいろひっくるめて愛だろ愛みたいな感じで楽しかったりすることがある。

で、それはそれとして、

Programming Perl: Unmatched power for text processing and scripting

Programming Perl: Unmatched power for text processing and scripting

ラクダ本とか、なんとなく、企画モノで、ダンコーガイ訳とかあったら、小飼弾――35歳からのプログラミングこそ無上の至悦 (2/9) - ITmedia エンタープライズ こんなノリで、愉快かもしれないよね。

では、良い翻訳と良い短編集で、良い人生を。

… もちろん、外国語が出来るに越したことはないです!!

*1:なんとなくパン屋さんの映像脳内イメージが、ラーメン二郎の目黒の店主みたいな感じで脳内再生されたのは誰も悪くないです。