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アプレンティスシップパターンを読んだ

アプレンティスシップ・パターン ―徒弟制度に学ぶ熟練技術者の技と心得 (THEORY/IN/PRACTICE)

アプレンティスシップ・パターン ―徒弟制度に学ぶ熟練技術者の技と心得 (THEORY/IN/PRACTICE)

最近、どんどん、読んでます。オラの村の ebook 祭りのおかげです。
これも、技術書というよりは、読み物とか、超具体的な戦略の載っている自己啓発本に近い本です。なんというか、これまた、リアルで厳しく、けど本当は楽しい現実のことを、妥協無く書いています。
ちょっと固めのかちっとした訳文で書かれていますね。プログラマとか開発者とかってやっぱり職人気質な仕事で、97のことにもあった表現だけど、「ソフトウェア工芸」的なところがあると思います。

それで、いかにして良い技術を身につけて行くかについて、たくさんの心構えと、具体的にどうしたら良いかが書かれているのですが、それらについてはは目次を参照して頂ければと。

翻訳の技芸
本書によせて
まえがき
ソフトウェア職人マニフェスト
1章 序論
2章 カップを空にする
最初の言語(Your First Language)
白帯(The White Belt)
情熱を放つ(Unleash Your Enthusiasm)
具体的スキル(Concrete Skills)
無知をさらけ出す(Expose Your Ignorance)
無知に向き合う(Confront Your Ignorance)
難しいこと(The Deep End)
得意領域へ撤退(Retreat into Competence)
まとめ
3章 長い道のりを歩む
長い道のり(The Long Road)
芸術より技芸(Craft over Art)
持続可能なモチベーション(Sustainable Motivations)
情熱を育む(Nurture Your Passion)
自分の地図を描く(Draw Your Own Map)
肩書きを活用する(Use Your Title)
現場に留まる(Stay in the Trenches)
別の道(A Different Road)
まとめ
4章 正確な自己評価
最低である(Be the Worst)
良き指導者を見つける(Find Mentors)
気の合った者同士(Kindred Spirits)
同席する(Rubbing Elbows)
床を拭く(Sweep the Floor)
まとめ
5章 永遠の学習
処理能力を広げる(Expand Your Bandwidth)
練習、練習、練習(Practice, Practice, Practice)
壊してよいオモチャ(Breakable Toys)
ソースを活用する(Use the Source)
自分の仕事を省みる(Reflect As You Work)
学びを記録する(Record What You Learn)
学びを共有する(Share What You Learn)
フィードバック・ループを構築する(Create Feedback Loops)
失敗から学ぶ(Learn How You Fail)
まとめ
6章 自分のカリキュラムを作る
読書リスト(Reading List)
継続した読書(Read Constantly)
古典を学ぶ(Study the Classics)
徹底的に調べる(Dig Deeper)
精通したツール(Familiar Tools)
まとめ
7章 結論
付録A パターン一覧
付録B 徒弟制度募集
付録C Obtiva社徒弟制度プログラムの初年の振り返り
付録D オンライン情報
参考資料
訳者あとがき
索引
-- O'Reilly Japan - アプレンティスシップ・パターン

本を読んだり、コードを書いたり、勉強会に出たり、人とあったり、ブログを書いたり、手法について学んだり、っていうのがいずれも、まっとうな成長戦略なのですが、さらに具体的に高速道路の速い方の路線にのるためには、どうしていったら良いかという具体的な戦略と戦術の本です。

ドラクエとかFFとかの転職やジョブチェンジのメタファとか、実は結構良い説明ですよね。新しいものを得ようとしたら、そのままでは居られないし、Lv.1 からになることもあるけど、それでも、満足や攻略のためには、そうしないといけないこともあるのが、長い道のりを行くときにはあることかもしれません。

愉快な友人が居て、彼がいつも言うし、ジョブズも言うことなんだけど、「自分の人生を生きる」というのは、とても重要なことで、どうしても、やってみたいことがあったら、やってみたほうが良いと思う人は、「自分の人生を生きる」方に倒した方が良いのかなとは最近思っています。

この国は「出直し」や「上下関係」や「年功序列」に異常に厳しいし、何事もロックインしがちなのですが、キングカズ嫌いな人はいないだろうし、もっと、年を取ってからでも新しいことをはじめるのだって悪いことではないよね。

執着するのが必要なこともあるけど、こだわらないのは、良い事でもあるし、新しい引き出しが増えると、底力が上がったりしますよね。

まあ、そのまま徒弟制度でインスタントに幸せになれるかと言ったら別だけど、こういうパターンでコンスタントに強くなることは出来ると思います。

おたがいがんばりましょう。