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仕事の普通に、普通に、割と普通に違和感がある人は読むといいかもザッポス伝説

タイトルは、もちろんシンクロニシティーンの曲の一部からインスパイヤ

ザッポス

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わりと普通です。

さて、

顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか

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こちらを読みまして、上記はもちろんリアル書籍。
私はiOSアプリのザッポス伝説 - DIAMOND, Inc.で読みました。このアプリは iPhone/iPod 両対応のユニバーサルバイナリで素敵です。あと、今は600円だけど、昔の無料だったときに入手したので、まあ、飛行機の機内誌とか読むくらいの気分でぱらぱらと読んでいて、なんだかんだで読み終わりました。
だいたいの私の心持ちとしてはリアル書籍で買うほどではなくて、図書館で借りるか、iOSのアプリでひょいっとDLするかがおすすめです。

私はその、どちらかというと、実用書*1やビジネス書*2自己啓発本*3とかよりは、物語や小説とか漫画とか動物の絵のついた技術書を積んだりするほうが好きなので*4、まあちんたらちんたら読んでました。

で、何を求めて読むかで結構、評価が分かれると思います。多分前者のことを期待して読むと、たいしたことなくて、後者の方を意図してにやにやしながら読むと少し面白いです。ザッポス演義くらいのつもりで読んだらよいのかなと。

「普通にやってたらうまくいく」と、「日本的な『仕事だから』」に違和感がある人にはおすすめ

ただ、前者のほうとしてですね、日本的な「仕事だから」でなんでも割り切れちゃうことに違和感がある人や、普通にやってたらうまくいくの普通がどういう普通かにちょっと違和感がある人にはちょっとおすすめなんです。

この本でコールセンター重視した戦術がのってて、なぜか靴屋のサイトのコールセンターにピザ頼むシーンがあるんですよ。詳しくは読んで頂く方がよいと思うので割愛しますが、ちょっとこの本の重要なシーンではあります。
で、これはたとえ話ですけど、どっかの経営者とかがこの本を読んで、勘違いして顧客第一主義だとか言ってたら、それはその会社の所属について考え直した良いシグナルだったりというのがわかると思ったりはします。お店の店長とかがこの本振り回してコールセンターで暴れてたら警報レベルw

「ワオ!」って出てくるんですけど、スタッフがやって楽しいことをするとかを同じように重視して、場合によってはお店の方も客を断っていいというのが、無能な顧客第一主義というかお客様神様店員奴隷主義とくらべて、どれくらい重要かとかについては、この本で最も注目されてよいところかなと思います。お店の方も客を断っていいって、これから重要なルールになりますよ。恐らく...

それから、どこか表面に見えてくる問題で、説明書がまずいとかサイトがまずいとかサービスがまずいってときって、その裏側の仕組みそのものがまずいことってざらで、この本でもネットビジネスに腐心してるんだけど、倉庫や何かで悪戦苦闘してるとかを割とはっきり書いてあったりしてそこもすごいなと思った。

あと、動きの速さが...って、ベンチャー周りでは良く出てくるけど、それこそザッポスの中の人とかすごい機動力で早速向かって欲しいみたいなこととかもあって、それが、アメリカだったらさらに規模がでかかかったりして話のスケールが大きいしちょっと水曜どうでしょうみたいなとこもあったりして、そのくだりは特に読み物として面白かった。

成功の物語だけど、何とかに目を付けてた俺天才!!って感じではなくて、割と泥臭いところを書きつつ、読み物としてなかなかよい感じにまとまってるあたりとか、働くアメリカ人ってほんとよく働くとかを思い知らせてくれるとことかは評価されていいと思います。

近道や裏技があると思ってる人は肩すかしをくらうかも

なにかとびっきりのとっておきのグッドアイデアがあって、それであんなに儲けて、その裏技や近道やその秘訣があるに違いないとか思って読むと、ある程度肩すかしくらうと思います。というか、それはそれで書いてはあると思って私は読んでたけど、それを本当に全部実践できるかといったらそれは別の問題だし、一見、近道ではないような見えてる道を実際に通るのが実は一番近道だったということもあります。急がば回れを前にして考え過ぎも良く無いというか、そういう。

でも、それはそれとしてトニーさんはお金を稼ぐのがうまくてすてきでうらやましいです。はい。

まとめ

というわけで、このエントリを読んでるくらいだったら、この本を読んでも後悔しないとは思います。600円だったらぎりぎりありかなと思います。

あと、ミミズがきらいな人にはわけあっておすすめ出来ないかも...w

以上、よいお金で、えっと、同情するなら、金をくれ!! よい人生を。

*1:あの 「こつ」の科学―調理の疑問に答えるは好き

*2: あのおもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由 (アスキー新書)とかパラダイス鎖国 忘れられた大国・日本 (アスキー新書 54)

*3: 表紙いじりのプロフェッショナル [

断る力 (文春新書)

断る力 (文春新書)

の表紙はネタとして好き

*4:いや、読んでそして書けよ!!