お笑いのレベル
日経ビジネス 2008 8/25号 p.59 コラム "ヘルスキーワード - お笑いブーム" が興味深かったので。
(この記事は 田野井 正雄 氏 = 医学ジャーナリストによります)
筑波大学 村上和雄名誉教授によると、笑いには3段階のレベルがあり、 それぞれ、1:知覚, 2:感情, 3:知性 と分類されるとのこと。
笑いの効能で有名なものはUCLA医学部教授となるが、 そのきっかけはノーマン・カズンズ による 1976の論文で、 この論文は自己の硬直性脊椎炎の体験に基づく研究による。 *1
彼は、 難病はストレスの多い生活がその原因ではないかとの仮説の下で...
この病気にかかったときに、毎日喜劇やユーモア本を読み、 脳に心地よい刺激を与えた。 すると、当時不治の病と言われていた上記の病気を克服した。
現在特に、笑いと健康の研究で進んでいるものでは、 リラックスしているときはナチュラルキラー細胞の活性があがる。
(これは割と周知の事実になりつつありますね。)
で、ここからが重要なのですが...
特に、この健康に貢献する笑いというのは、 上記の3段階の笑いのうち、最も高度な3:知性 レベルの笑いであるらしい。
一方、現状のお笑いブームの中心である一発ギャグ(@TV エンタとか...) は、 1:知覚レベル の笑いである。
それでは、具体的に知性レベルの笑いとなると、それは...
落語のオチなどを聞いて「なるほど」と納得し、 知性が充足された時に、自然発生的に生まれるという。
(コラム引用)
脚本に感心するような映画や、あといい噺の落語の効果はやはり笑いとしてもレベルが高いようですね..。
*2
ということなので、
一発ギャグに笑うだけではなくて、たまには寄席で落語を聞けば、 免疫系によい影響がでるに違いない。
(コラム引用)
ということなのだけど、これは体感としての実感がある。 なんというか、いい映画とか、いい噺にあたったときの、 気持ちよさとか、充足感、満足とともにくる疲労感って、 結構良いもので独特なものだとすごく思う。
それから、映画好きや落語好きは、 癖になるというか、定期的にというか 割と回数行くのだけれど、それにも理由があるようで... というのも、この知性レベルの笑いの効果については、
もっとも、この影響は一過性と考えられている
(コラム引用)
この効果というのは長続きしないので、続ける事が大切ということです。
コラムの方は
生活の中に笑いが起こる環境を作ることが必要かもしれない。
(コラム引用)
という結びなのですが、 私は環境はすでにあると思っています。
みんなもっと、寄席や映画館に行こう。
大事な事なので、二回書きます。
みんなもっと、寄席や映画館に行こう。
なんというか、文化レベルとか趣味が良いっていうのは そういうことだと思うのよね。